小野寺あゆみの素直すぎる言葉

トリノオリンピックカーリング日本代表のスキップ小野寺が、スイスに敗れ、予選敗退が決定したあとのインタビューで
「あしたもあさっても、ずっとこのオリンピックで、みんなと試合をしていたかった」*1
と涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら言っていたのに感動した。発言が素直すぎる。
他の国の選手はまだ試合ができるのに、なんで私達はここで帰らなければならないんだよぉ(涙)という意味である。ここで彼女らが日本に帰らなければならないのは、勝ち数が少なかったからである。でもそれを一番よく知っているのは彼女達だ。一番よく分かっているはずの選手の、そのまた主将である小野寺が、涙ぼろぼろでこんな発言をしているのを聞くと、「ああ、すごく充実した一週間だったんだろうな」と思う。

きっと、彼女達は日本に帰ってきたらマスコミにもみくちゃにされて、こんな素直さなんか、すぐになくしていってしまうのかもしれない。

参考:

[Sports] 商業主義がカーリングを殺す日(オルフェウスの竪琴)
http://d.hatena.ne.jp/orpheus/20060222#p4

それにしても楽しかったなぁ。カーリング
選手達がビジュアル的に可愛かったからこんなに一生懸命見たんだろうな、とは自分でも思う。でもほかにも、次の一投を打ち合わせるために、喋りながらツーッと氷を滑っていくふわふわ感(なんか横着してるっぽくも感じたw)とか、スキップ小野寺がふかふかの手袋で自分の頭の右部分をポンポンと叩くのとか(なんかのサインなのか、それとも意味はない動作なのかは不明)、選手紹介の時のマリリンのパフォーマンスとか、刈屋富士雄アナウンサー*2が、「みえてる?」という選手同士の会話に「見えてます。思わず私が応えてしまいました」と答えてしまうほのぼのさとか、小林宏解説の、イギリスをスコットランドと何度も間違えたり、カナダをアメリカと間違えたり、あまりに多くのショットを「このショットは、このゲームのキーショットです」と認定しすぎたりするおかしさとか、それでもカーリングに対する愛・選手を心から応援する姿勢に貫かれているのがにじみ出る感じ(ゆっくりと流れていくストーンに向かって「頼む!」とひとりつぶやいてたり)とか、そういうのが全部あわさったから、こんなに楽しかったんだろうな。

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*1:正確な文言ではないです。記憶に頼って書いてます。

*2:「伸身二回宙返りは栄光への掛け橋だ!」で有名なあの人。