寅次郎物語

土曜日にBS2でやってた「男はつらいよ次郎物語」。泣けました。

男はつらいよ 寅次郎物語 [DVD]

男はつらいよ 寅次郎物語 [DVD]

よく、「地域社会が崩壊した」って学者さんが言ってるのを耳にするけど、私はそういう地域社会ってものを目の当たりにしたことがほとんど無い。今回の「寅次郎物語」の中で、寅さんが、秀吉君のお母さんを探す旅に出るって時に、妹のさくらだけでなく、ご近所の人たちがみんな「気をつけて行ってこい」とポケットマネーを寅さんに差し出しているのを見ると「あぁ、これが地域社会なのかな」と思った。

11月14日のエントリ「寅さん」でもちょっと書いたことの続き。
「寅次郎物語」では、みつおが子供に缶ジュースのプルタブを開けてあげるシーンで、外れたプルタブを地面に投げ捨てていた。そういえば昔は、完全に外れるタイプのフタだった。
最近の若者向けテレビドラマでは、現代のマナーに違反していたり、違法だったりする行為を登場人物がそれとなくやるってのは無くなってきているんだろうな、多分。だから、缶ジュースのフタを地面に投げ捨てるという行為をドラマの中で見せられると、「お?」と注目してしまう。
こんな小さなところにも、時代の流れを感じました。


昔の缶の構造だと、外れたプルタブが散らかってごみになってしまう。
そこを、「缶とプルタブが完全に分離されてしまう」という点に目をつけて、現在のように繋がったままだけどちゃんと中身が飲めるようにしたわけですね。これって、デザインで問題を解決しようとするひとつのいい例だな。
「ごみを散らかすな!」とか「持ち帰れ!」と、一生懸命言うより、ごみが出にくい構造を採用することで、ごみを減らす仕組み。レッシグ風に言えば、アーキテクチャを変えることでごみを減らす。


いじめの問題についても、「いじめは恥ずかしいことだ」「いけないことだ」と言うより(それも大切だけどさ)、学校の環境を変えてしまうことで、いじめをやりにくくしたり、いじめの効果そのものを無効化する方法があるらしい。

マル激トーク・オン・ディマンド 第293回(2006年11月10日)
いじめを無くすためにまず私たちがすべきこと
ゲスト:内藤朝雄氏(社会学者・明治大学助教授)
http://www.videonews.com/on-demand/291300/000928.php