妄想ホワイトデー

ウ・ウガウガ・ウ! ウガった見かたの妄想炸裂!
というわけで、スラッシュドット ジャパンの記事で知ったんだけど。まずはリンクをズラっと。
(すみません。ホワイトデーには全く関係ない話です。)

総務省、ウェブサイトの安全性を示すマークの実用化に向け実験を実施 - CNET Japan
http://www.japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20098302,00.htm
コンテンツアドバイスマーク(仮称)推進協議会
http://www.amd.or.jp/activity/advice_mark.html
ウェブサイトの安心・安全性を示すマークの実用化に向けて 総務省(報道資料)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/060310_7.html
スラッシュドット ジャパン | 「子供が見ても安全なサイト」を保証するコンテンツアドバイスマーク(仮称)
http://slashdot.jp/askslashdot/article.pl?sid=06/03/13/0614211

子供が見て安全・安心なページに、それとわかるマークを付けようという事自体は素晴らしい事だと思うんだけど、それが国と業界の主導で行われるという事に関しては注意深く見守っていかなきゃならないと思うんだよね。

私がこのマークを取得したいと思った場合、「peanutsjamjam」というニックネームや「peanutsjamjam@gmail.com」というメールアドレスで申請する事ができるのかどうか。もし、住所・氏名・等の個人情報を明かさなければ申請できないものになるとしたら、その個人情報はちゃんと扱われるのかどうか。そういうことも気になってくる。

もちろん私は、このマークを取得したいとは思わないし、そうする必要も今は無い。小学生に是非見てもらいたい内容を書いているわけではないから。でも、将来的にもそう言っていられるかどうかは、わからない。

たとえば、「次世代を担う青少年が健やかに育つことは、私達の願いだ」みたいな掛け声をかけるという形で、国が国民の規範のあり方に影響を与えつつ、ブラウザメーカーに対して、「おたくのブラウザのことだけど、コンテンツアドバイスマークがついていないサイトをデフォルトで閲覧できてしまうのはいかがなものか。おたくは青少年の健全な育成に反対なのか?」と圧力をかけたりしたらどうだろう。

日本で一番多く使われているブラウザに、「コンテンツアドバイスマークがついていないサイトはデフォルトでは閲覧できない」ような仕組みが組み込まれたら、それでも私は「マークなんて要らない」と言っていられるかどうかわからない。

「お使いの Firefox のロケーションバーに about:config と入力して、そのなかの、ホニャララの値を 1 から 0 に変更してください。そうすれば、私の blog を閲覧する事ができるようになります」という blog の記事。(さみしーw)

あるいは、国が「青少年の健全な育成に積極的な企業には、優遇税制をとることにしました」ってことになったらどうだろう。「ねぇ近藤さん*1はてなダイアリーのユーザは、あんまりコンテンツアドバイスマークを取得していないみたいだけど、あと 5% 申請者の割合が増えたら、おたくのサーバー代が非課税になりますよ」みたいな。

近藤さんが、「ええい、コンテンツアドバイスマークを取ろうとしないダイアラーには出て行ってもらう!!」と言うとは思えないけど、でもそうやって国が、間接的に、あなたや私に影響を与えてくる方法もあるのだ。国がそういう手法をとってきた時に、私たちは国に対して何か文句を言うだろうか。もしかすると、近藤さんに食って掛かるだけかもしれない。

もし、そんなこんなでほとんど全ての人がマーク取得に走れば、ネット上のどこで誰がどんな事をしているのか、国が簡単に知りうるようになる。(既に、通院医療費公費負担制度 (通称 32条)が、「精神医療ユーザーの住所を国が把握しておくための仕組み」としても機能してきたように。)

政治家が「お?この blog を書いているのは誰だ?俺がカツラだってことをバラしてやがる。秘密にしてたのにぃ! \(*`∧´)/ ムキィ!! コンテンツアドバイスマークついてるじゃないか。住所と名前を調べてくるように!」と、官僚に命令しちゃうことも可能になっちゃったりするかもしれない。

すべてが杞憂でありますように。

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